ウチはもともと実家の父が赤帽マンだったんですよ。小さい頃から父の赤帽車に乗せてもらったり、荷物をお客様へ運ぶ背中を見て育ったせいか「赤帽」がいつも身近にありました。
私が就職を考える年齢になる頃、身近で見て来た父と同じ道に進もうか迷い、一時は別の道を歩もうかとも考え一般企業への就職活動も考えていましたが、そんな時、父が皆のために頑張る姿をふと思い出し、自分も同じ赤帽の道を進もうと決意し赤帽マンになりました。
今では父が師匠でもありライバルでもあります。

実は私、前職も同じ運送関連の会社に26年間務めていたんですよ。
でもある時思ったんです。年齢を重ねると共に社会情勢や会社の状況も徐々に変わってきたりで、近い将来やってくる定年のことや、待遇面のことを本気で考える日が増えてきたんです。
そんな将来へのモヤモヤした感覚である「これからどうしよう？」を考えながらも運送会社で働いていたある日、以前から知人が赤帽をやっていることを思い出し、収入面やワークスタイルなどを教えていただき「私のこれからの道にピッタリだ！」と思いたち、組合に電話して説明会に参加して加盟したのがはじまりですね。赤帽は働き方次第で、いくらでも収入はあがる一方、休みも自分自身でコントロールできるし定年も無いので、今は本当に加盟して良かったと心から思っています。

これまでの会社員時代を振り返ると、働いても働いても固定給なので給料はあがらない、「やって当たり前」の世界で周りからの感謝も無かったり...と自分のやっていることが「これで良いのか？」と感じる様になっていました。
そんな時、知人でもあるAround運送の荒川クンのお父さんが当時、赤帽マンでバリバリ仕事をしているところを目の当たりにし、赤帽の魅力を身をもって教えてもらったんでした。
会社のためも確かに大切ではありますが、荒川さんの教えで自分のために頑張るのも悪くないなと思い28歳の時に思い切って赤帽で独立したのでした。

やはり私は、仲間がどんどん増えていくことが嬉しいですね。
人が増えていけば、それだけ赤帽としてやれる仕事も増えていく。仕事が増えていけばまた私や仲間の生活も豊かになっていく。
生活が豊かになっていけば精神的な余裕も生まれてくる・・・。と、更なる好循環が生まれてくるんですよね。
結構、歳が近い仲間でありライバルが周りに多くいるので、困った時は助け合い、嬉しいことも分けあい、時には競い合ったりする場面もあったりと、質の良い刺激を受け合う毎日です。

私が経験した中で一番記憶に残っているのが昔、とある地方を地震が襲い交通インフラが止まってしまったんですね。
そんな中、お客様が物資をどうしても運ばなきゃならなかったらしいのですが状況が状況だけに、どの運送会社も行きたくないと断る中、私の方がその地方へ物資を届けに走ったんです。到着し荷物を降ろそうとした時、その現地の方々が「赤帽が本当に来てくれた！嬉しい！本当にありがとう！」と物凄く喜んでくださったんですよ。
その言葉を聞いた瞬間「こんなに喜んでくれるなんて、自分は必要とされてこの仕事をしているんだ！」と実感しましたね。
赤帽はお客様のために、他が嫌がる仕事でもそっせんしてお役に立つことで、社会になくてはならない運送システムだと実感しています。

赤帽を始めて、自分の力だけで稼げるか最初は本当に不安だったんです。
でも、まずは組合から斡旋される仕事を頑張っていると、どんどん売上が増えていくんですよ。
毎回、自分の力で頑張った対価が上がっていく売上明細を見るたびに「また明日も頑張ろう！」って気になります。
今では、自分自身の常連様も徐々に増えていき、タマに「助かったよ！川島君、今回もご苦労様ね」って缶コーヒーをいただいたりと毎日充実した赤帽マンライフを送らせていただいています。